はじめに、UK SKATEBOARDについての
書く書く詐欺はごめんなさい。
思いが大きすぎてまとまりません。
いったん間をおいてまた取り組みます。
今週リリースのイギリス分がいつまで経っても
告知できないので、まずこっちから片づけます。
イタリアのようなメモラブルな回想はなし。
理由は滞在中ほぼロンドンで動いてたので
同じような景色ばかり見ていたことと、
スケジュールの半分近くがブランクのまま
無理やり不毛なドサ回りをねじ込んだことで
メンタル的にタイトな時間帯が長かったこと。
まあ言い訳ですね。
例のスケートギアの件で30以上コンタクト取ったんですが
返事が来たのは3件くらい。それも3回メールしてやっと、
みたいなのばかりで、探してみるわ、と言ったっきり
2回目の連絡もよこさない。イギリスこんなんばっかり。
中盤過ぎてもカレンダーが真っ白なのは震えました。
それでも今回はゴールがいつもよりクリアで
フォーカスも絞れてたので、既存ルートもマンネリせず
フレッシュな状態で臨めたし、トレーダーさんとの
コミュニケーションも迷いなくできたと思います。
美しい風景もストリートスナップもないので
ポイントポイントで元気をもらった服の画像を
テーマ別でいくつかあげていきます。
ほぼ唯一イタリアと共通するテーマ、HARDWEAR。
クラブギアの方が伝わりやすいけど、
あえてその類にくっついてくるスタイルフレーズで
このカテゴリーを括っていきます。
イレギュラースペルアウトのUKハードウェア。
おそらくデザイナーズですが、この大した意味もない
単語の羅列こそ90'Sクラブギアの一つのフィギュア。
完全にout of seasonだけどこれは関係ないと思う。
スケートと同じでクラブギアの線引きなんて人それぞれ。
夜のアクティビティに着ていけばそれで成立する話。
でもこれはクラブギアにフォーカスしたUKレーベルから。
サイバー、レイヴ、テクノ、どれもいまいちピンとこない薄味。
あえていうならアシッド?なショボい90'Sハードウェア。
90'SのUKクラブギアと言ったら、ね。
シンセクロス、リフレクター、ネオンカラーから
ワークウェアのタッチまで全部ぶちこんだ
クラシックアンダーグラウンドハードウェア。
安っぽいパラナイロンのコートに重ねるリアリティ。
NEXTとREACTORの90'Sデザインジーンズ。
こういうお坊ちゃん系のタッタソールやタータンを
スマートなスラックスでなくガシガシのツイルやデニムに
乗っけるのも90'Sの小さなデザインムーブメント。
アシッドなエッセンスとハードウェアならではの粗さ。
90'SのNEXTはマジで冴えてます。
シャツとジョグパンのイージーサマースーツ。
宗教、病人、兎角カルトなイメージが強い凶気的な白上下。
それをポジティヴに捉えてもいいと思える服。
80'Sクラブギアのヘッドライナー、MICHIKO LONDON。
凶気に意志とプライドを加えるクリーンなSTONE ISLAND。
ただのヤンキーじゃないよ、無言のアナウンス。
もう一つのテーマはCIRCA 2000。
テックウェアとは専門分野のレーベルだけの
スペシャルティだとばかり思っていましたが
late 90's-early 2000のイギリスでは、レーベルの垣根を超えた
一つのデザインムーブメントだったことが見えてきました。
テクニカルでファンクショナルな素材や造形に加え、
大きいとも小さいとも言えない、時に特定しづらい
ファジーなサイジングやカラーウェイ、
どことなく未来的、ナーディー、透明感。
今回最も力を入れたカテゴリーです。
店頭でソースも含めて伝えられたら。
エクスクルーシブなデザインとして顕著なのが
ボタンに代わるベルクロやドローストリングの多用。
コンシールジップ、フライフロントも特徴の一つ。
半袖のシャツは着ない、ってポリシーの人多いですが(自分も)
夏は半袖の方が当時のニュアンスに近い気がします。
長袖捲るのもカッコいいけど、もう一歩近づきたいなら。
UKストリートレーベルからのアトラスシャツ。
ストレートな薄味のUKミレニアムアーバンウェア。
薄味すぎて気付きづらいですが、慣れると美味しいレーベル。
苦しいけどトップボタン留めたい・・。
パンツはHARDWEARとも被ってます。
テーパード履いてくるぶし見せて、がマスになり
自分の中でプライオリティを失ってしまった今、
メリハリのない形とクッションレングスがネオに感じる。
一番充実してるカテゴリーだと思います。
これも店頭でソースを交えて伝えられたらと。
ポストVEXED GENERATION、CRUSADER 21。
バイカーとサイクリングをブレンドしたような
VEXEDらしいアーバンモビリティウェア。
コレクターズ扱いされますがちゃんとプラクティカル。
これも完全にアウトシーズンですがリリースします。
ピーク付のコンシールフード、リムーバブルスリーブと
テクニカルエレメント盛り沢山。
コベントガーデンにあった誰も知らんレーベルから。
ポケットたくさん付いてる服、旬ですね。
フィッシング、ハンティングのリアルアウトドアは
沢山あるので、あえて避けていくつか引っ張ってきました。
コットンシェル+GORETEXライニングのフィッシュテールパーカ。
フードねえじゃん、てイギリスじゃこれもパーカと呼びます。
90'Sのイギリス、サイケデリックなアシッドカジュアル。
お決まりのオーバーサイズじゃない、半歩先のファジーフィット。
ロンドンのスタイルとはまた違ったイギリスのアナザーサイド。
イギリスで見るイタリア服。
イタリアで見るイタリア服にはないイギリスの匂い。
2001 CP COMPANY、M.フェラーリのファイナルイヤー。
どこかシステマティックで、イタリアらしいおおらかさ、
フレキシビリティが抑えられた、ユニフォームとか
インダストリアルなガーメント的ニュアンス。
これもM.フェラーリのCP、RELAXレンジ。
テクニカルなエッセンスを含みながらも、例えばこんな風に
繊細な生地に接着強度の高い面ファスナーを使うような、
どこか矛盾を覚えるデザインがこの人の一つの特徴。
イタリアの服なくせしてイタリア人にまったくウケない。
イタリアラックの中で違いを見つけてみてください。
STONE ISLANDをどう着たらいいのか分からない、って
ちらほらお客さんに聞かれますが、難しく考えず
ただ着ればいいだけだと個人的には思います。
イタリアで見るSTONE ISLANDを着てる人たちは
サイズ/カラーバランスとか深く考えてなさそうだし。
それがファッションじゃなく、スポーツウェアとしての
STONE ISLANDのリアルなスタイルなのかなと。
イタリアで感じるイタリア人のSTONE ISLANDに対する
イメージは何よりステータス。すげーだろ、っていう。
バランス云々よりとにかくブランドを誇示する。それだけ。
確かに日本的ではないので戸惑うのは当然ですが、
物足りないくらい適当でいいんじゃないかなと思います。
分かっているのはSPORTSWEAR COMPANYが
オスティが抜けた後、短期間だけ展開していた
テクニカルレンジっていうことだけ。
late 90'sのARENA HOMME PLUSにも
アドが載ってますが、情報量が少なすぎて分からない。
ただ、服としてのパワーはもの凄い。
late 90'sにSPWが描いた、現実とやや隔たりのある未来像。
映画や物語では当たり前なレトロフューチャーも、
服としてみるとまた違った面白さがあります。
もう少しで終わります。また後で。